KENスクールブログ | パソコン教室・パソコン講座なら個別指導のKENスクール

BLOGKENスクールブログ

ネットワーク

ロンゲストマッチ

当記事ではルーティング時の経路選択において使用される、ロンゲストマッチについて解説いたします。

ルーティングの基本

 ルーター(RT)は、自身に設定されたルーティングテーブルの設定と送信するパケットの目的地を比較し、条件に当てはまるものを探し、ネクストホップへ送信します。
 例えば、以下のような経路とルーティングテーブルがあるとしましょう。

 

 この時、PC-Aから送信された192.168.2.2(PC-B)が目的地のパケットがRT-Aに到達すると、ルーティングテーブルの設定と目的地のIPアドレスが比較され、条件に当てはまる192.168.2.0/24の宛先である192.168.10.1(RT-E)へ送られます。
これがルーティングの基本です。

ルーティングの条件

 ルーティングの基本として、ルーティングテーブルとパケットの宛先見て、条件に当てはまるネクストホップへ送られるというお話をしました。では、パケットの宛先がルーティングテーブルの複数の条件と当てはまる場合はどうなるでしょうか?
 そういった、条件に当てはまる設定が複数ある場合、ルーティングの最適な経路(ベストパス)が探され、その条件に従ってパケットが送信されます。
 この最適経路に選ばれる条件のうち最も優先されるのが、今回説明する、
ロンゲストマッチです。

ロンゲストマッチ

ルーティングテーブルから経路を選択する際、条件に当てはまる宛先が複数あった場合、プレフィックスが最も大きいものを優先して選択します。
これをロンゲストマッチ(最長一致)といいます。
 
例をとってみてみましょう。
以下のようなルーティングテーブルがあったとしましょう。

 この時、PC-Aから送信された192.168.2.2(PC-B)が目的地のパケットがRT-Aに到達したとします。ルーティングテーブルの設定を見ると、3行目の192.168.2.0/24 と、
最後の行の192.168.2.2/32 の両方と条件が一致します。
この時、ロンゲストマッチに従って、192.168.2.2/32の行が選ばれ、
宛先である172.16.1.1にパケットが送られます。
 
以上がロンゲストマッチについての解説になります。

やや特殊な条件ではありますが、ルーティングの際に重要な要素ですので、ぜひしっかりと覚えて活用してみてください。