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『XLOOKUP関数』って知ってる?

スキルアップ向けExcel講座特集

皆さん、『XLOOKUP関数』という関数はご存知ですか?

Office365という月額制のOfficeに追加された関数なのですが、これがなかなか便利だとひそかに話題になっています。

XLOOKUP関数の話をする前に、まずはその前身であるVLOOKUP関数についてお話していきます。

VLOOKUP関数

VLOOKUP関数は別名『検索行列関数』と呼ばれ、その名の通り検索、つまりデータを探す事が得意です。 例えば次のような表があった時

E2に『=VLOOKUP(D2,A2:B6,2)』という関数を入れるとD2に入力された社員名を元にその社員の一カ月分の定期代を表示してくれます。

それではVLOOKUP関数の中身をもう少し詳しく見ていきます。

D2は検索値になります。
D2に入力されている値を基にデータを探してきます。 今回の場合は『阿部』という名前が検索値になりますね。
A2:B6は検索範囲です。
この範囲の中からデータを探してね、と意味です。

今回の場合は氏名と定期代両方を含めた二列が検索範囲になります。
最後の2は検索列番号です。
先ほど指定したA2からB6という範囲ですが、コンピューターはこの中からデータを探す事は分かっても、この中のどのデータをユーザーが求めているかは分かりません。
そのため先ほど指定した検索範囲の『何列目のデータ』という形で指定をします。
今回は2列ある表の内の2列目である定期代のデータが欲しいので『2』と入力します。(※検索の型については割愛します)

XLOOKUP関数

このVLOOKUP関数の進化版とも言えるのがXLOOKUP関数です。

特徴1 列番号を指定しなくなった

先ほど説明したばかりですが、VLOOKUP関数は検索する列番号を「1」とか「2」と定義する必要がありましたが、XLOOKUP関数では範囲を直接指定する形になりました。

例えば先ほどの表をXLOOKUPに置き換えてみると『=XLOOKUP(D2,A2:A6,B2:B6)』となり、『D2の値をA2からA6の範囲から探して、B2からB6の範囲の中から該当する値を表示してね』という意味になります。
例えば誰かに説明する時、VLOOKUP関数の列番号を指定する形だと、そもそも列番号とは何か?から説明しなくてはいけませんでしたが、範囲を直接指定する形になったので直感的に分かりやすくなりました。

特徴2 検索値の対象範囲が左端でなくても良くなった

これはVLOOKUP関数を日頃使っている人でも意外に知らなかったりするのですが、VLOOKUP関数の検索値の検索対象範囲は左端でなくてはいけない、というルールがあります。
例えば以下のような表で、社員コードを基に社員の名前を検索したい時に

みたいな表ならOKですが、

みたいな表はダメでした。
どちらもD2に入力された値を検索値として氏名を表示したいのですが、下の表は検索値である社員コードが検索範囲の左端に無いため、VLOOKUP関数では上手く処理が出来ません。

しかしXLOOKUP関数は検索範囲と戻りの範囲を別々に指定するので対応が可能となりました。

特徴3 同じ行のデータをまとめて抽出できる

例えば上のような表を作るとき、H2からK2にVLOOKUP関数を入れようとするとオートフィルなどによるコピーが使えませんでした。 なぜなら前述の通りVLOOKUP関数は「検索する列番号」を指定しなくてはいけないので、それぞれ氏名は2列目、定期代は3列目、自宅エリアは4列目・・・と列番号を書き直す必要があったからです。
しかし新しいXLOOKUP関数はH2を入力する時に戻り範囲をB2からE6(氏名から交通手段まで)と広めに指定する事で、「あ、この隣にも同じような関数を入れたいんだな。」とExcelが自動認識して、H2だけでなくI2からK2まで全てにXLOOKUP関数が自動入力されます。 これによりオートフィルなどでコピーをする必要なく、まとめて検索結果を表示できるようになりました。

今のところはまだOffice365という月額制のバージョンでしか導入されていないXLOOKUP関数ですが、そのうちそれ以外のバージョンのOfficeにも導入されるかもしれませんね。

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