「職業訓練受講給付金」は、再就職、転職、スキルアップを目指す方が『求職者支援制度』を利用して月10万円の生活支援を受けることができる給付金です。給付金を受け取りながら無料の公的職業訓練を受講する制度です。
「職業訓練受講給付金」を受けとれることで、経済的な不安を軽減しながら職業訓練に集中することができます。
職業訓練受講給付金の概要
公的職業訓練には、失業保険を受給している方向けの「公共職業訓練(離職者訓練)」と、雇用保険を受給できない求職者向けの「求職者支援訓練」などがあります。これらの訓練は、基本的に無料もしくは低額で受講できます(テキスト代や資格取得の試験代などは除く)。
求職者支援制度の「職業訓練受講給付金」は、失業中の求職者が再就職や転職、スキルアップを目指して職業訓練を受ける際に、生活支援を目的に支給される給付金です。失業保険を受給できない求職者を対象としています。これには、失業保険の適用がなかった離職者、自営業を廃業した方、雇用保険の受給が終了した方、収入が一定額以下の在職者などが含まれます。
労働の意思と能力があり、ハローワークに職業訓練などの支援を行う必要があると認められた方で、その他一定の支給要件を満たす場合、「職業訓練受講給付金」(職業訓練受講手当・通所手当・寄宿手当)の支給対象者となります。給付金の支給要件を満たさない場合であっても、無料の職業訓練を受講できます。
給付金の支給額と条件
求職者支援制度の職業訓練受講給付金には詳細な支給要件があります。
支給額の目安
求職者支援制度における「職業訓練受講給付金」の支給額は、訓練を受講している期間について、1か月ごとに月額10万円です。
これに加えて、訓練施設への通所にかかる交通費として「通所手当」(月上限42,500円)、訓練施設に寄宿が必要とハローワークが認める場合に「寄宿手当」(月10,700円)が支給されることがあります。条件をすべて満たせば、月額最大15万3,200円の受給が可能です。
※なお、雇用保険受給資格者は訓練の期間中、雇用保険の基本手当に加えて、受講手当(日額500円)、通所手当、寄宿手当が支給されることがあります。受講手当は最大40日分、合計2万円が支給されます。職業訓練の受講開始時期によっては、雇用保険の給付制限期間の解除や、受給期間が訓練終了まで延長されることがあります。また、自己都合退職による給付制限が解除されることもあります。
支給要件
求職者支援制度における「職業訓練受講給付金」の支給には、以下のすべての要件を満たす必要があります。詳しくは、住所地を管轄するハローワークにてご確認ください。
- ハローワークに求職の申し込みをしていること
- 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
- 本人の収入が月8万円以下であること(給与、賞与、年金、仕送りなどを含む)。アルバイトなどで収入を得る場合もこの制限に注意が必要です
- 世帯全体の収入が月30万円以下であること(同居または生計を共有する別居家族の収入合計)。(2023年4月以降に要件が緩和されました)
- 世帯全体の金融資産が300万円以下であること(預貯金、株式、投資信託、タンス預金などを含む)。金融資産を隠してもバレることがあります
- 現在、住んでいるところ以外に土地や建物を所有していないこと
- 訓練実施日にすべて出席すること(やむを得ない理由による欠席の場合でも、支給単位期間ごとに8割以上の出席率が必要。欠席が続くと支給停止の可能性があります)
- 定期的にハローワークに来所して職業相談を受けること
- 同一世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいないこと
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていないこと。不正受給は厳しく罰せられます
- 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていないこと
給付金の受給制限
- 「求職者支援制度」における職業訓練受講給付金は、雇用保険を受給できない方が対象であるため、失業手当との併用はできません
- 過去に「職業訓練受講給付金」を受給したことがある場合、前回の受給から6年以上経過している必要があります
- 同一世帯の中で複数人が同時に「職業訓練受講給付金」を受給できません
申請方法と必要書類
求職者支援制度の職業訓練受講給付金の申請は、ハローワークを通じて行います。手続きにはいくつかのステップと必要な書類があります。
職業訓練受講給付金の申請手続き
給付金の申請は、訓練の申し込みと並行して、または訓練開始前後に行われます。訓練の受講申込みや職業訓練受講給付金の手続きは、原則として住所地を管轄するハローワークで行います。
申請の流れ
①職業訓練の選択
ハローワークの職業相談を通じて、希望や目的に合った職業訓練コースを選びます。
※就職活動の状況などを確認のうえ、ハローワークが受講の必要性の高さを判定します。再就職のために訓練が必要ではないとハローワークが判断した場合は、希望した訓練の受講申込みができないことがあります。
②訓練の申し込み
選んだ訓練コースにハローワークを通じて正式に申し込みます。
③職業訓練の申込書類の提出
ハローワークまたは訓練実施機関に申込書類を提出します。
④所定の選考
訓練実施機関による選考(面接・筆記など)を受けます。
⑤選考合格後、ハローワークで通学手続き
訓練開始日の前日までもしくは指定された日にハローワークに来所し、受講開始の手続きを行う必要があります。
⑥給付金の事前審査申し込み
求職者支援制度の職業訓練受講給付金を希望する場合、職業相談時に申し出ます。事前審査の説明を受け、必要書類を受け取ります。訓練の受講申込みと同時に、必要な添付書類を添えて事前審査の申請を行います。後日、事前審査を申請することもできますが、その場合、申請時期によっては支給開始日が遅くなる可能性もあります。
⑦訓練受講開始
⑧給付金の支給申請
訓練期間中、原則として月に1回ハローワークが指定する日(指定来所日)にハローワークに来所し、職業相談を受けた後に支給申請を行います。
⑨給付金の支給
支給が決定された場合、指定された銀行口座に給付金が振り込まれます
※申請時の確認事項
給付金の対象となるかどうか、訓練が開始される前に必ずハローワークで確認する必要があります。また、訓練実施日にすべて出席することが給付金の支給条件です。欠席が多いと支給停止となる可能性があるため注意が必要です。
コースによっては募集時期が決まっている場合があるため、事前にハローワークでスケジュールを確認しておきましょう。また、受講には選考(試験/面接)があり、必ず受講できるわけではないことを理解しておきましょう。
必要書類と準備物
求職者支援制度の職業訓練受講給付金の申請には、多くの書類が必要です。特に事前審査には詳細な情報が求められます。
主な提出書類
求職者支援制度における職業訓練受講給付金の申請には、事前審査と支給申請でそれぞれ以下の書類が必要です。
事前審査に必要な書類:
詳細は、住所地を管轄するハローワークにてご確認ください。
- マイナンバー確認書類
- 身元(実在)確認書類
- ハローワークから交付された各種様式
- 所定の添付書類(住民票謄本の写しや、預貯金通帳など)
など
支給申請に必要な書類
- 職業訓練受講給付金支給申請書
- 就職支援計画・職業訓練受講給付金支給状況(支給記録)
- やむを得ない理由で訓練を欠席(遅刻・欠課・早退を含む)した場合はその理由を証明する書類
- 寄宿をしていることを証明する書類
※注意点
提出書類は種類が多い場合があるため、事前にハローワークで確認し、漏れなく準備しておきましょう。また、書類に不備があると申請が遅れることがあるため、提出前に内容を再確認しましょう。
まとめ
この記事では、失業中の方々が再就職やスキルアップを目指す上で心強い味方となる求職者支援制度の「職業訓練受講給付金」について解説しました。この求職者支援制度は、「主に」雇用保険を受給している方向けの「公共職業訓練(離職者訓練)」と、雇用保険を受給できない方向けの「求職者支援訓練」など無料の職業訓練があり、職業訓練受講給付金は、雇用保険を受給できない方のみ対象となります。
職業訓練受講給付金は、月額10万円の基本給付に加えて、交通費や寄宿手当も支給される場合があり、経済的な不安を軽減しながら訓練に集中できるのが大きなメリットです。受給には、収入や金融資産、出席率など、複数の詳細な要件を満たす必要がありますが、ハローワークでの適切な手続きと必要書類の準備がクリアできれば、受給できます。
職業訓練は、新たなスキルを習得し、キャリアチェンジや再就職を成功させるための重要なステップです。そして、この支援制度は、その一歩を踏み出すあなたを力強く後押ししてくれるでしょう。
職業訓練で未経験からITスキルを習得し、理想のキャリアを実現しませんか?
KENスクールでは、未経験の方でも安心してITスキルを習得できる職業訓練コースをご用意しています。国が行っている支援制度を活用することで、経済的な負担を抑えながら、実践的なスキルを身につけ、IT業界への就職・転職を有利に進めることができます。
KENスクールの職業訓練では、経験豊富な講師陣による丁寧な指導と、実践的なカリキュラムで、あなたのスキルアップを徹底サポート。国が行っている支援制度を利用して、あなたもITのプロフェッショナルを目指しませんか?
まずは、KENスクールの職業訓練ページで、あなたのキャリアに合ったコースを見つけてみましょう!